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若井田 育夫; 赤岡 克昭; 宮部 昌文; Khumaeni, A.; 大場 弘則; 佐伯 盛久; 伊藤 主税; 音部 治幹; 加藤 政明
no journal, ,
次世代核燃料サイクルでは、長寿命廃棄物の削減や核燃料資源の有効利用の観点から、TRU含有低除染燃料の活用が計画されている。そこで、非接触・非分離・直接分析法としてレーザー利用遠隔分析法の開発を実施してきた。その結果MOX燃料を用いたレーザーブレークダウン分光(LIBS)による元素組成分析では、Pu濃度30%における偏差が5%以下、検出下限が数千ppmの計測を5分で実施できることを実証した。また、アブレーション共鳴吸収分光による同位体分析では、Pu濃度30%でのPu, Puの分別観測に成功し、測定偏差1%以下、検出下限数十ppmの計測を5分で実施できることも実証した。この他、高感度, 高分解能分光を実現するため、簡単なアンテナ結合によるマイクロ波支援LIBSにより、数十倍の発光信号増大効果が確認された。溶液分析では、液体薄膜をLIBSターゲットとすることで、ppbレベルの高感度が実現可能であることを示した。耐放射線性光ファイバーを活用したLIBSについては、水中で着目元素スペクトルを観測することに成功し、溶融デブリの観測への適用の可能性が示唆された。
若井田 育夫; 赤岡 克昭; 宮部 昌文; 加藤 政明; 音部 治幹; 大場 弘則; Khumaeni, A.
no journal, ,
日本原子力研究開発機構では、文部科学省原子力システム研究開発事業により、化学分析や中性子計測によらないMA含有次世代MOX燃料の迅速分析を目指した研究開発を実施し、未照射MOX燃料によりその性能を実証した。レーザー分光専用のグローブボックスを構築し、Pu含有量を変えたMOX試料による分光分析試験を可能とした。レーザー誘起発光分光(LIBS)による組成分析では、U中のPu含有量30%における相対誤差が2.9%、検出下限値を2,500ppmとする定量分析を5分間の計測時間で実現した。アブレーション共鳴吸収分光法によるU中のPu同位体分析では、Pu/Puの同位体比測定が相対誤差1%未満相当、検出下限値を30ppmから100ppmとする定量分析を3分間又は5分間で実現できることを実証した。また、溶存元素については、模擬溶存試料の液体薄膜を対象としたLIBSにより、ICP-AESと同等の分析特性を確認した。
若井田 育夫; 赤岡 克昭; 宮部 昌文; Khumaeni, A.; 大場 弘則; 伊藤 主税
no journal, ,
次世代核燃料サイクルでは、核燃料資源の有効利用を図ると共に長寿命廃棄物の削減やの観点から、TRUを含有した燃料を加速器駆動未臨界炉(ADS)で核変換するADS核変換サイクル、高速炉(FBR)で核変換するFBRサイクルの導入が考えられている。このような燃料の遠隔分析法として、非接触・非分離・直接分析法としてレーザー利用遠隔分析法の開発を実施してきた。その結果MOX燃料を用いたレーザーブレークダウン分光(LIBS)による元素組成分析では、U中のPu濃度分析偏差が5%以下、検出下限が数千ppmの計測を5分で定量分析できることを確認した。また、アブレーション共鳴吸収分光による同位体分析では、U中のPuについて、Pu, Puの識別観測に成功し、測定偏差1%以下、検出下限数十ppmの定量分析を5分以内で実施できることも示された。この他、高感度、高分解能分光を実現するため、簡単なアンテナ結合によるマイクロ波支援LIBSにより、数十倍の発光信号増大効果も確認した。溶液分析では、液体薄膜をLIBSターゲットとすることでICP発光分光法と同等な性能を示し、ppbレベルの高感度が実現可能なことが示された。過酷環境下でのLIBS分析については、耐放射線性光ファイバーを活用したファイバーLIBSの性能を評価し、過酷環境で適用できる可能性が確認された。